ヤンキー高校に転入した私

とはいえ、逃げ出すわけにもいかず、私は先生に言われた席に座った。最前列のど真ん中。普通ならこんな席はお断りだけど、なんだかすごく安心する。

「では授業をはじめます。」

背後に受ける視線が痛いけれど、私は前を向いて授業に集中しようとした。

授業は普通だった。ヤンキー高校だからって、通っている彼らの見た目がアレなだけで、学校の中は普通なんだな……と思っていたけど違った。

ガシャーン!!

ガラスが割れる音がして、肩がビクッと震えた。続いて廊下から怒号が聞こえてくる。驚いて目を泳がせていると、先生は気にしないでと言って微笑んだ。

(どーなってるのよ、この学校は!)