平安物語【完】




その翌年には、登華殿女御が三十三歳のお若さで亡くなりました。

妹君の梅壺更衣様は深く傷つかれ、その場で手ずから髪を切り落として出家してしまわれました。

ご親交のあった中宮様が梅壺尼君を見舞われた時、その髪の短さに涙を落とされたそうです。

普通、出家と言っても背中の真ん中あたりで切り落とす筈のところを、梅壺尼君は、この世への未練と共に肩の辺りでバッサリと切ってしまわれたのでした。