平安物語【完】




さすがは東宮様、お琴も達者でいらっしゃる…


私も弾くよう勧められ、申し訳程度に軽くかき鳴らしました。

それでも東宮様は嬉しかったらしく、にっこりと微笑んでくださいました。


―そうしているうちに、日が傾いていました