その時、太郎君と一緒に椿の上がいらっしゃいました。 「この度は…本当におめでとうございます。」 にっこりと仰る椿の上は、唐衣と裳を身につけて卑下していらっしゃいます。 「ありがとう存じます。」 と言って私は椿の上に近づき、そのまま唐衣をお脱がせしました。 「水くさくていらっしゃいますこと。」 と言うと、椿の上は苦笑いをなさってされるがままになっていらっしゃいます。 乳母に言って、裳もお脱がせしました。