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翌日には右大将の君が帰られ、年が明けました。

お正月に加え若宮のお祝いも多々あるため、非常に忙しい年明けでした。

早産だった若宮も、少納言のお乳を飲んですくすくと育っています。



そして、予定より一カ月も遅い弥生(三月)の四日に、中宮様も男宮を出産なさいました。

それを受けての世間の動揺は、煩わしいので敢えて省きます。

とにかく私は、一の宮が愛しい、ただそれだけです。