「あら…少納言の君、隆資はどこに?」 ふと気がついて言うと、 「どうぞ、少納言とお呼び捨てください。」 と断りを入れてから 「他の女房方にお預けして参りました。 皆様ご親切でいらっしゃいますので、助かっております。」 と答えました。 それを聞いた私は、 「まあ、それはいけないわ。 あんな幼いのに、母君と離れるなんて不安でしょう。」 と言い、すかさず父上が若宮を抱き取って隆資を迎えに行くように仰いました。