平安物語【完】




心では尚仁様からのお見舞いのお手紙をお待ちしているのに、日が暮れても音沙汰がありません。

きっとお忙しいのだと自分をなだめても、陣痛の苦しみから、恨めしく思われてきます。


――それにしても、こんなに早く生まれるなんて…


考えないようにしても嫌な予感が頭をよぎります。


――私はこれで死んでも構わない。

どうか、どうかこの子だけは助けて…

お母様…っ