父上も急いでいらっしゃいましたが御帳台には入らず、乳母から話を聞き、椿の上からの伝言を伝えて帰って行かれました。 椿の上の伝言は、 『ぜひお側に参ってお世話させて頂きたいのですが、私がいてはかえって気をお遣いになってしまわれると殿に諫められてしまいました。 こちらでご無事な御出産をお祈りしております。』 というものでした。 父上が急いで呼びつけた僧たちが、声高に祈祷をするのが、薄気味悪くも心強くもあるのでした。