平安物語【完】




――自邸では、宮中では見えなかったものが見えるものです…。

自邸に帰ってしばらくした頃、それを痛感しました。


比較的暖かい日に、端近に出て庭を眺めていた時です。

もっと奥の少し離れた所に弁と乳母が居て、他には誰も居らずゆっくりしていました。