私も奥へ戻ろうと思っている時、弁が私の方へにじり寄ってきました。 「もう行ってしまわれましたが、右大将様からのお言葉です。」 あら、まだ続きがあったのね、と思って弁を見ると、安堵したような、悲しいような、とても複雑な表情を浮かべています。 「『私は、あなた様がお幸せならばそれが嬉しく存じます』と…。」