平安物語【完】




「何だって!」と仰いながら、帝は体を離して私の顔を見つめます。

帝も乳母も、泣き笑いのような顔です。

「女御。

やっと…やっと…。」

そこまで言ったところで、泣き出してしまわれて後が続きません。

「全く…。」と言いながら乳母が進み出て、私の前に座りました。

そんな物言いをしては無礼にあたるわと思いながらも、黙って座っていました。