平安物語【完】




――ここは…どこ?

真っ暗…。

尚仁様は…?


私は、四方八方真っ暗な世界に佇んでいました。

すると、前方が淡く光り、人影が見えます。


あれは…尚仁様!

『尚仁様…!』

私は声を張り上げて呼ぶのですが、尚仁様は気付いてくださらず、違う方を向いています。

近づいて行こうとした時、

『宮! 東宮! 姫!』

そう仰って、尚仁様は嬉しそうに微笑まれました。