「離れて…」 弁は、右大将殿を見据えていました。 「弁…」 「女御様から離れて!!!」 弁の剣幕に圧倒された右大将殿の力は弱まり、それを見た私はするりと抜け出て、弁が入って来たのとは反対の方から部屋を出ました。 私の背後では、弁か右大将殿か分からないけれど、どちらかが一方に歩み寄るような気配がしました。