その日は、お昼過ぎから右大将殿が訪れました。 「返す返すも意外なことに、女御様の親戚になれましたのが信じられません。 どうかこれからは、親しくお付き合いさせて頂きたく存じます。」 私は、女房を介して 「私も喜ばしく存じております。 この上なく頼りがいのある親類ができて、まことに心強うございますわ。」 と返事をしました。