「今度は、まことにおめでとう存じます。」 「ありがとう。」 父上は、本当に幸せそうな笑顔でいらっしゃいます。 「あなたの弟に、お会いになりますか? 宴の前に、ぜひ。」 そう仰って、自室に着いたばかりの私は若君のお部屋へと出掛けることになりました。