そんな中、帝が風邪をおひきになって病床につかれました。 初めは軽かったのですが段々と容態が悪化されてしまい、世間の心配も並々ではありません。 麗景殿宮様も、大変慕っていらっしゃるお祖父様のご病気に胸を痛めて、ご自身がお見舞いに参上なさったりしたようです。 中宮様や左大臣家の女御様が始終看病なさって、都全体に重苦しい空気が漂っていました。