それから三日経った日でした。 左大臣様のお妾の方が、亡くなられたのです。 どうやら御難産だったらしく、若君を産み落としてそのまま具合が優れず、眠るように…だそうです。 出産と共に亡くなるというのは珍しい事ではないのですが、なんせ世間の噂を集めたお方なだけに大変な騒ぎとなりました。 大手柄を果たしてすぐの悲劇に、たくさんの人が涙を流し、この世の無常を実感したのでした。