「あ、あの、降ろしてくださいませ…」 供の女房達が照れたように赤くなっているのが見え、どうしようもなく恥ずかしさが込み上げてきました。 また例のいたずらっ子のようなお顔をなさっているのかと、上目遣いで拝しますと、予想に反して真剣な表情でいらっしゃいます。 「駄目です。 私の胸に顔をうずめて、袖でも覆っておきなさい。 良いですね。」 普段と違うご様子に驚いて、仰る通りにしますと、私を抱いたまま振り返って御寝所へと向かわれました。