――え、どういう事… 尚仁様でない筆跡。 内裏で見かけて以来、慕わしく思っているという内容。 出てきそうなあるまじき答えを、自ら拒んでいるような感じでした。 ちらっと弁の方を見ると、頭中将殿の方を横目で見てばかりいて私の動揺には気付いていないようでした。