――…ん? 受け取った御文を開くと、まず見慣れない筆跡に驚きました。 『雲居にて めでたき花を見てしより 摘みてしがなと思ひ乱れる (内裏で、あまりに美しいあなた様を見てしまってからというもの、何とかして手に入れたいと思い乱れているのです)』