女房達は、宴会の手伝いや見物、はたまた寝てしまったりと、私の部屋には私と弁以外にいなくなっていました。 その時、簾の向こうから 「もし。」 と、男の声が聞こえてきました。 私がびっくりして固まっていると、弁はぱっと頬を紅潮させて簾ににじり寄って行きます。 「頭中将様ですね?」 と弁が言うと、 「いかにも。 女御様に、ご用があって参りました。」 と答えました。