その人は、私と宮様の体勢を見て一瞬驚いたような顔をした後、薄く微笑みました。 「私は、麗景殿宮様の乳母にございます。 宮様がご迷惑をおかけしてしまわれたようで…申し訳ございません。 先程東宮様からお使いが参りまして、女御様のおいでを所望していらっしゃいます。 宮様は私がお運び致しますので、どうぞお早く。」 ―まあ、お使いが…! 「では…。」 そう言って宮様を私から少しお離しして乳母殿に頼むと、私に軽く頭を下げてから宮様を抱き取りました。