御簾の中の女房達がこそこそ話し合っている声を背中に受けながら歩いていると、 「弘徽殿様が? まぁ、お呼び止めして頂戴。」 と興奮気味に言う、鈴の音のように澄んでよく通る声が聞こえてきました。 「み、宮様。」と慌てる女房達の声も聞こえてきて、私達一行はどうしたものかと立ち往生してしまいました。