平安物語【完】




もういっそ、尚仁様の御寵愛を奪われるなんて憂き目を見ないうちに死んでしまいたいと思いながらも、なかなか死ねないものです。

尚仁様は私がお文を盗み読んだなんて思いも寄らないのか、今までと何ら変わりないご様子。


そうして心ならずも生き長らえるうちに―

式部卿の宮様の姫宮の、御裳着の儀が執り行われました―