―…あれから姫宮は、内裏においでになった三分の一くらいの日を私の弘徽殿でお過ごしになるようになりました。

尚仁様のご寵愛も、変わらず私に偏っておりました。

しかし私と御息所殿は、姫宮のことを通じて文などやり取りするようになり、恋敵でありながら友という不思議ながらに居心地の良い関係になっております。