平安物語【完】




―御息所殿と関わりを持つ…

私の心臓が、びくんと跳ねたようでした


―あの姫宮の御母君。

けして悪いお方ではない気がするわ。

でも、父がどうお思いになるか…

二人の妃が相対するなんて、例の無いことではなくて?

東宮様も、どうお思いになるかしら…


悩みながら手元を見ると、可愛らしいお人形が私を見つめておりました。

まるで姫宮のような可愛らしさ…


―やはりこのままご縁が遠くなるのは悲しいわ


暫し考えた後、乳母の顔を見て

「そう致しましょう。」

と言いました。