「まっ…ど、どうしましょう… なっ泣かないでくださいませ? ほらっ、絵巻物なんていかがでしょう? 昔男初冠して…」 ―乳母や女房達はどこへ行ったの!!!! 奥ゆかしく取り繕うことも忘れて必死で泣き止まそうとしていると、「くすくす…」とこらえきれないような笑い声が聞こえてきました。 と同時に東宮様が簾からするりと入っていらして、軽々と幼子を抱き上げて座りました。 すると幼子はぴたと泣き止んで、「もーも!!」と東宮様のお顔に触れてにこにことなさっています。