「多分、松阪が紹介してくれた精神科医の場所が雪の縄張りやった。そのせいで情報が回ったのかもしれへん」
「いつの写真だ?」
「昨日の午後らへんに、拡散されてました。僕、怖くて何もすることができない……」
「どうしてお前が、ここに来たんだ?」
しっかりと涙を浮かべた、男子生徒。
「だって、僕の母校でこんな悲し過ぎるsnsいじめがあるって思ったら、さすがに可哀想ですよ………!!全国に乗せられてるんですよ!!正気ですか!!」
「そうだな。それは当然の反応だ。俺が誤解させる言い方が悪かった」
「修先生、僕、そういうところが嫌いです」
「ーーー嫌い?」
「本当は、謝ればなんとかなると思っている所がして嫌いです」
人格を全否定された気がして。
身体中に黒い渦に飲み込まれていくような。
その様子を、早羽が見てたんだと思う。
「修、とにかく校長の元へ行ってくるんや。学校でこんな事があってんのは、犯罪やからーーー伝えてくれ。こんな時間やし、校長もう学校の敷地内におるはずや。俺も探すさかいに」
ハッと息を呑む。
直ぐ様、校長の元へ走り出した。


