「それで2人は、犯人探しをしてたんだけど………どの先生も違うってなってーーー」



「どうなったんや?」



「2人はいがみ合うようになったんだ………。この2人がやったんじゃないかって疑うようになっちゃって……」



「なんで、他の俺達にも相談をよこさなかったんだ?その金田と珠理奈は?」



「それだけ期待を背負わせてたから、弱みを見せられなかったんだと思う。それでさーー珠理奈先生が激しい言い合いと葛藤の中、暴動を起こしちゃったんだ……」



「暴……動……やと!?」



「珠理奈先生が金田先生の息子を………切りつけたんだ………」



あまりの衝撃に言葉を失う俺達。


「それでね………その暴動を隠すように校長が二人を解雇したんだ。この一連の話を………心配に思った僕が連絡を取ったら心から話してくれた」



「それは………本当なんだな?」



「本当だけど………それだけじゃない。その……本当に資料を破った正体は………あの校長なんだよ!!」



どんよりとした曇り空から、土砂降りの雨が。


バケツを引っくり返した雨かと思えば雷轟く。



「どうして……そう思うんや?」



「2人の資料の話を聞いていたら、以前校長先生の部屋に行ったときに机の下の引き出しをうっかり開けたときに入ってた……」



「その2人の資料がって事か?」



陸斗はコクリと首を縦に振る。



「まるで………勝ち誇ったかのように、豪華な箱にね」