「ありがとう!!修!!修が言ってくれたら早羽も同意してくれるよね!!」
笑顔で笑う松坂を横目に、俺は彼の才能に嫉妬していたからだった。
「おい!!抱きつくなっちゅーねん!!修!!お前も反論せい!!」
誰一人として生徒を色眼鏡で見ずに純粋に守り通すその言動、行動、思考。
その全てに俺は、何回も叩きのめされたことか多分、松坂は知らない。
だからこそ、今ここで校長への依頼を断り、松坂を失望させればーーー一生後悔するのではないかと直感で感じたから。
よは、簡単に言えば彼の隣にいれば「成長できる」と考えたから。
「………これで、一つ問題が減った。良かった。良かった」
ため息が出る校長の他人任せの発言。
だが反論したところで、俺達の上司であるが故に何もすることはできないであろう。
他人事のように呟いた校長の独り言を聞き流して、俺は早羽と松坂を宥めーーー朝の会をやり過ごした。
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