だって最終的に相手をするのは、暴走族率いるこの地域のボスである「雪」という悪魔と対面することになるのだから。



「これって最終的に、あの生意気男子生徒「雪」を潰せっちゅーことなんやな。無理やないか?あんな暴力男………どないして対向すればいいっちゅうねん。」




「一つづ解決していくには、それしかないよね」




「かったりぃ………」



2年5組、男子生徒、20番、「雪」。



そいつの暴走族のグループは「黒蜥蜴」。



この地域のボスであり、頂点に立つ美男子である。



そしてこの学校を支配する猛毒を患う、がん細胞。



学園の生徒達は皆彼に跪き、立ち位置を決められる。



その雪直々に「ジョーカー」と呼ばれる立ち位置に決められてしまった生徒………それこそが勇気だったのが残念な点だ。


残念?



あんな同調性のないやつが?



気づけば鼻で笑っていたのを俺は無理やり、息を吸ってごまかした。


自分の悪いところが出てくるから、勇気のことがもっと嫌いになりそうだ。

話は戻る。


「ジョーカー」と呼ばれる使命を背負ってしまったのなら、この学園では「終了」を意味する。


何故ならその役目を負ってしまったものは「学園全員にいじめられてもいいという権限」を持つことになるとの事。

「まぁ、どうでもいいし早く学校を辞めるべきなんだろうな。勇気は消えたほうがいい」