「んで、早速やが突撃するんやな。また」



「まぁ、校長の言うぶんはな」



「職員会議中に喋ったら駄目だよ」



「でも、遠回しに俺達にアイツの世話を押し付けてるようなことしか言ってないじゃないか」



「馬鹿!!そんなことここで言うなや」




初夏の夏の朝。



早くから朝礼で集められた教師は、皆どことなく眠そうな顔をしていた。



「そこの三人。異論はあるのですか?」



ずっと俺たちの話を聞いていたくせに、わざとらしく視線を向ける校長。



「え……、あぁ。気にせんといてください。作戦練ってるだけですねん」



たどたどしい敬語を聞かされて、顔お覆いたくなった気持ちを堪える。



「そうですか。まぁせいぜい頑張ってくださいね」

そう言うと無視を決め込んで、また「この学校でのいじめ対策」を議論し始めた。


「何やあの野郎………」



「こ………怖い」



「校長はあんなやつなんだ。気にするな」



ずーっと朝から、この「いじめゼロ運動定着化会議」のノロケ話を聞かされているのだが、実際の所やっても意味がない気がする。


校長なんて、死ねばいい。