辞めろと急いで、酔いが回った早羽を引き留めて。

しばらく、絶妙な空気が俺達を包んで。


「はぁ……店主さん怖かった。

天罰が下ったね」



「誰のや?」



「俺達3人に決まってるだろ」



「なんでワイらが罰を受けんといかんのや」




「それは俺達が任せられてるのにアイツは不登校だからだ」



もうしけてしまった焼き鳥を食べて飲み込んだ。


全然嬉しさも込み上げてこない。



「皆も勇気くんにちょっと困ってるって話も聞くよね………」



「多分だが………発達障害だよな………」




「そうとしか考えられへんな………。

気の毒に」



「僕らに希望ってあるのかな?」



「ないかもな」



「修は後ろ向きやの………」



「それだけじゃないさ」




日常に教室は授業を受ける気力もない駄目生徒。



2、3年も相手してれば疲れることもある。



それにどう考えても不登校の子が悪いのに俺達教師が疑われる。



それにやりたい放題やってる陽キャ学生達。



そいつらに全ての権力を奪われるのを目にしたらーーー。



「何のために、俺は教師をしてるんだろう」



そう呟くのも容易いことなのだ。