First Light.

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パシャパシャとさっきから足元がうるさいのはいつの間にか降り始めていた雨により出来た水溜まりを避けることなく走っているから。


「はぁっ、…はぁっ、」


暑い。寒い。

ずっと繰り返している。
もはやどっちか分からなくなっていた。

クラクラする。

胸が苦しい。


…なにこれ、なにこの感情。
分からない。全部分からない。

どうしたらいい？私はどうしたら正解なの？


「っ、はぁ、は…」


足元は跳ね返った雨水のせいでビショビショ、というか全身ずぶ濡れだ。
汗と雨水のせいで服がまとわりついて気持ち悪かった。


無意識のまま、走って走って辿り着いたのは。

【TsukiKage】

と掲げられたお店。


「、はー、はー……。りひと、さん」


確か、2階は理人さんの部屋だと奏汰さんが言っていた。
しかしその扉には《CLOSE》と書かれた板が下げられている。


…閉まってる。
カフェの時間、終わったのかな。
それとも今日は休みの日だったのかな。