校舎からお母さんと一緒に校門へと向かっている時にふぅ、とため息をついた私にお母さんは「どうしたの?」と心配そうに見ていた。
「卒業出来たのは良いけどやっぱり合否が心配」
「…大丈夫よ。あんなに頑張ってたじゃない」
「これで落ちてたら…」
「そんな事言わないの!」
女子生徒ばかりなのかやたらキャーキャー騒がしい外で後1週間もすれば発表される合否を今から心配している。
…というか入試前から。
卒業出来ても合格していないと意味がない。
浪人なんかしたらまた理人さんと会えない時間が増えてしまうし、待たせてしまう。
…あぁ、今日は理人さんと会いたかったのに。
「はい。クヨクヨしてないで記念に写真撮るわよ、ほら。シャキッとしなさい」
「えぇ〜」
「ちゃんとトンカツも食べたし、お守りも持ってってたんだから大丈夫よ」
「…あぁ、あの焦げたトンカツね」
「なっ、ちょっと!」

