お土産が売られている売店でお母さんから頼まれたお土産リストを元に探していた。
「翠ー!」
「んー…?」
呼ばれた声の方に振り返るとお菓子の箱を両手に持ったユズが私のカゴの中を見て「えっ」と声を漏らした。
「何、そんなに買うの?」
「……お母さんにお土産だから」
「嘘つけぇ!!これ絶対おばさん以外にも渡すやつじゃん!」
2人暮らしには多すぎる程のお土産の数。
1つは朱音さんや奏汰さんに。
2つ目は、…理人さんに。
「いいんじゃない?お土産くらい受け取ってくれるでしょ」
「受け取って貰えなかったら消費するの手伝ってね」
「任せて!なんなら夜通し遊ぼ!!」
「それは嫌」
「なんでよ〜〜」
正直自信は無かった。
でも数ヶ月経っても忘れられなかったのは事実で。
でもメールはもう送れなかった。


