「…お前に会う度にどんどん自分の事嫌いになってくわ」
その言葉に心臓をギュッと握り締められているかのような感覚に襲われた。
私は理人さんに救われていたのに、理人さんは私のせいで苦しんでいたなんて知らなかった。
「……もう会うのやめよう」
それは、今1番聞きたくなかったセリフだった。
どうしてこんなにも追い込んでしまったのか。
やっぱり原因は私だったんだ。
いつかのように酷く透き通るような優しい声でそんな言葉を言った理人さんを信じたくなくて目の奥が熱くなるのを感じた。
「……、だ」
「え?」
「やだっ、そんなの!」
こんなんじゃまるで駄々を捏ねる小さな子供だ。
「勝手に終わらせないでよ!」
もうこれから一生会わないなんてきっと無理。
他愛もないことを話したり、たまに言い合いになったりして笑いあって。
…あぁ、もしかして私は。

