根暗な私に王子様からの執愛を

春の暖かな日差しで、目覚める。


意識がぽやぽやし、あくびがでる。


「めぐむちゃーん、起きなさーい。朝よー!」


母の元気な声に軽く返事する


「んー起きる…」


ベッドから起き上がった私は、下に降り、念入りにスキンケア。


そして、ちょっとのお化粧と新しい学校の制服。


そう!今日は、高校の入学式です!!!



「めぐむちゃんおはよ、入学おめでとうね、ごめんね、お母さん仕事で入学式行けなくて…」


「大丈夫〜逆にいつもお仕事ありがとう〜てか!もう出ないと!!」


「あら、もうそんな時間!?飛鳥ちゃんまた寝坊かしら…」



「お姉ちゃんまた寝坊かあ〜」


「寝坊なんてしてないよお…おはよめぐむちゃん、お母さん…」



眠気まなこで降りてきた、私の姉 夏目飛鳥(あすか)。


飛鳥お姉ちゃんは私の一個上で、今日から飛鳥お姉ちゃんと同じ高校に通うのだ


「めぐむちゃん…ちょっとスカート短くない?というかちょっとお化粧もしてる…??」


「うん!中学ではできなかった分、高校ではやるって決めてたの!」


「そ、そうなのね…で、でもそれは叶くんに怒られちゃうよ?」


「怒られないよ〜さすがに高校生だよ〜」


「で、でも…」



「大丈夫、大丈夫!怒ったとしても叶くんより先に出ればバレないって!」


「私忠告はしたからね!!!」


私のお姉ちゃんは、結構おどおどしている。

それで見た目も可愛い、お人形さんのようでどちらかといえば童顔。

見た目と性格が相俟って中学では女神と言われていた。


そんな私はどちらかといえば大人っぽい顔立ちをしており、飛鳥お姉ちゃんと並ぶとお姉さんに間違われるのは私だ。


「はいはい、もう叶くん来ちゃうから行ってくるね〜」


新調したローファーを履き、ドアを開け、学校へ向かった。
















学校に着くと、クラス表が張り出されており、自分のクラスを確認する。

中々の人だかりで確認できない…

「引くまで待つかなあ…」


「うわっ!」


「ぎゃっ!って…廉かあ!!!」


「ピンポンピンポン!てかなにお嬢さんお困り?」


「もう驚かせないでよ…うん、クラス表が見えなくて」


「あぁ〜まあ、お前小さいもんな〜」


そう言って頭を撫でてくる小柳 廉は身長176でそれなりに背が高い。


私の身長は160くらいだけど、それでも身長差がありなおかつイケメンなのである。


中学1年生の時からクラスが一緒でなんだかんだ隣の席になる回数も多くなり、結構仲良しなのだ。


「そんな俺が見てしんぜよう…ちょっと待たれよ〜」


「ありがとう〜助かるわ!」


「帰りのラーメン奢りな!!あったわ、1年B組っすね、また俺と一緒じゃん」


「えぇ、ラーメン奢り…てかまた一緒なの!!」


「切っても切れぬ縁ですね〜」



「そうですね〜まあ1年間よろしく!!」



「うぃ〜てか、叶先輩に見つかる前にスカートの流さだけは戻しとけよ〜」



「えぇ、朝もお姉ちゃんに言われたあ…」


「まじ!うわあ、俺、飛鳥先輩と同じこと言っちゃったかあ!運命感じるわぁ」



「フッ、残念だな!廉!お姉ちゃんには叶くんがいるのだ!諦めるんだな!さあ!教室へ行くぞ!!」



「はあ…叶先輩も気の毒だよなあ」


「何か言った??」


「なんもねえーよ、行くぞ〜」





教室につくと、見慣れた顔もいたり知らない顔もいたりとバラバラである。



「めーぐむー!おはよおお!」


「結子おはよ!!」


彼女は、笹木結子(ゆいこ)。この子も中学1年生からのお友達。

よく廉と結子とあと一人、渚くんとよくつるんでいた。

渚くんも同じ学校だが、クラスは離れたようだ。


「めぐむ、、渚と離れた…」

「」





クラスの中心で男子からもすごいモテる、月に5回くらいは告白されてるんじゃないかなと思う。



私の幼なじみ達もこの妹にはデレデレである



そんな私は、クラスの端っこにいる系女子だ、地味で目立たつ、キラキラからは遠く離れている。



彼氏も高校2年生の現時点でできたことは無い。




「飛鳥ちゃん、起きて」


『もうちょっと寝てたい〜…』


「でも今日始業式だし、クラス発表の日だよ」



『んー…起きる』



むくりと起き、寝ぼけ眼で私を見る



『お姉ちゃん、おはよ〜』


「おはよ、早く準備しないと日向(ひゅうが)くんと夏向(かなた)くん来ちゃうんじゃないの」



『大丈夫〜出る時に日向に電話貰うようにしてる〜』



「朝から熱烈だね」




私達双子には幼稚園から同じの幼なじみがいる。



成瀬日向くんと成瀬夏向くん。



この2人も実は双子で、学園の王子様と言われている



兄の日向くんは一言で言えばチャラい、部活がサッカー部らしく小麦色の肌、眉目秀麗でまあ例に漏らさず一軍男子だ。



妹の飛鳥と同じように、クラスの中心にいる



チャラいが一途なところもあり、妹の飛鳥を幼稚園から思い続けているようだ



そして、弟の夏向くんはとても優秀で誰にでも分け隔てなく接する王子様、そんな私も中2までは勉強を教えて貰っていた。


色が白くカワイイ系の顔立ちであるが目元の泣きぼくろがありなんともいえぬ色気がある。
彼もそう一軍だそしてそんな夏向くんも飛鳥ちゃんのことが好きなのだ






どちらかが報われないの三角関係かあ、、まあ日向くんが振られたら慰めてやろう。いつも変わらず話しかけてくれてるお礼だ。






夏向くんとは…ー 喋ってはいけないのだ。




なーんて考え事してると妹のスマホから着信音がなる。



『日向くんからだ〜もう出るみたい』



「え、え、もう来るの、、じゃ、じゃあお姉ちゃんもう出るね」




『え〜一緒に行こうよ〜』






「やめとこうかな…あはは…じゃあ出るね」




『お姉ちゃん!まって!これだけ聞かせて、まだ夏向のこと好き??』



ドクリと合図に心臓がドクドクと鳴る、もう好きではない、いや最初から恋愛感情なんてない、なんて言い聞かせてるだけ夏向くんを見る度に一喜一憂する心は隠さないといけない


彼と親しく喋った最後の記憶は、中2で終わっている


夏向くんの思い出で唯一忘れられないのは、私の唇にキスをした夏向くんだ。



なんでキスされたのかも分からぬまま、次の日には夢で見たあの言葉を言われてた



だから彼には関わってはいけない、私は彼に嫌われているのだから。



「まだって、最初から好きじゃないよ…じゃあ先に行くね、学校でまた」


言い切って、いそいそと妹の部屋から出た



日向くんと夏向くんが来る前に家を出なければ


急いで鞄を持って、ローファーを履いた玄関のドアを開けた


「行ってきます…へぶっ」


何かの障害物に当たったと思い、見上げてみると日向くんがいた


「おは!叶〜早いじゃん!何もう出る系?」


「あ、、おはよう、日向くん、うん、ちょっと早めに出ようと思って」


「てか俺らと学校行けばいいじゃんか」



「あ、えっと…」


ふと目線を後ろにいる夏向くんと目が合う。


断るよね?みたいな圧を何気なく感じ取った



「ごめん、急いでるんだ」



「そっかそっか、残念!また今度な!飛鳥まだだよな?」



「うん、飛鳥ちゃんまだ準備してるからリビングで待ってて…じゃあ」


今度こそ家を出る



『待って、叶ちゃん。ゴミついてる…はい取れた、行ってらっしゃい』




どくっとなった、夏向くんに触れられた所がじんわり熱を帯びていくのを感じた



「あ、ありがとう…行ってきます」



そうして家を出た



「夏向も叶も拗らせてんな〜」



『次、叶ちゃんの名前呼び捨てにしたらいくら日向でも許さないよ』



「へいへい、しょうがねえー、癖なんだから許せよ、我が弟ながら怖いな〜」