王子様との恋はステージで


──ここは演劇部の部室。



使われていない部室が立ち並ぶ、さらに奥の部屋にぽつんと「演劇部」の札が掲げられていた。




「あの、失礼かもしれないですけど・・・部室、あったんですね」



「一応、ね」




重そうな扉を開けながら、洸太先輩は苦笑する。



そこは思った以上に狭めの場所だった。



10人も入ればすぐにいっぱいになるくらいの。



しかも劇で使用するらしい小道具がたくさん置いてあり、部屋の半分ほどが埋まっている。



小道具のようなものから、衣装やカラフルな装飾など様々だ。





「まあ部員が今3人しかいないから、広すぎても困るんだけどね・・・



 ここ、座っていいよ」



「あ、ありがとうございます」




そういって私に小さな椅子を差し出してくれた。



洸太先輩も自分で向かいに椅子を持ってきて腰掛ける。




「じゃあ、詳しく説明するね。」




そう言うと彼はぺらりと台本をめくった。



洸太先輩の話をまとめると、こうだ。