君の世界は眩しかった。【完】

凛音は時折、僕に新しい風景をくれた。

カフェで描いたり、公園で話したり──
彼女といる時間は、傷を癒すのではなく、
“傷を抱えたまま笑える時間”だった。

そしてある日、彼女がふと聞いた。

「蓮先輩って、今も誰かを好きなんですか?」

僕は迷わずうなずいた。

「うん。まだ、ずっと。」

彼女は悲しそうにも、優しそうにも見える笑顔を浮かべて、
「そっか」とだけ言った。

その“そっか”に、全部が詰まっていた。