君の世界は眩しかった。【完】

私には、忘れられない“背中”がある。

教室の窓際。
陽に透けた横顔。
無口で、まっすぐで、絵を描くことしか知らなかった人。
──笹浜 蓮。

あの人は、私の初恋だった。
でも、ちゃんと「好き」と伝える前に、
全部、壊れてしまった。

いや、壊したのは、私だ。