君の世界は眩しかった。【完】

劇団《Atelier Luna》。
その小さな劇場の前で、僕はしばらく立ち尽くしていた。

手には、前売り券。
何度もページを開いては閉じたスマホ画面。

公演名は《星が落ちた夜のこと》。
主演:幸野谷一花。

本当に、彼女だった。
変わっていなかった。

でも同時に、変わってしまっていた。

目を閉じれば、夏の音がする。
誰にも言えなかった“初恋”の残骸が、また胸の奥で疼き始めていた。