君の世界は眩しかった。【完】

夏休みがはじまった。

予定もないのに、朝だけは決まった時間に目が覚める。
静かな部屋の中、カーテン越しの光だけが規則的に差し込んでいた。

机の上には、新しいスケッチブックと鉛筆。
けれど、まだ一ページも描いていない。

何かを始めるって、
思ってたよりずっと、勇気のいることだった。