君の世界は眩しかった。【完】

春が明けて、新学期が始まった。

同じ教室。同じ制服。だけど、何もかもが変わったような気がした。

一花は、教室で誰かと話す時間が増えていた。
それは悪いことじゃない。むしろ、彼女らしくて自然だった。

けれど――僕だけが、まるで過去になってしまったみたいだった。

「……一花、最近雰囲気変わったよな」

誰かが言ったその一言が、ずっと耳に残っていた。

綺麗になった。
強くなった。
大人っぽくなった。

全部、彼女が夢に近づいた証拠だった。
でも同時に、それはもう“僕の知ってる幸野谷一花”じゃない、ということでもあった。

置いていかれていた。
気づかないうちに、確実に。