君の世界は眩しかった。【完】

春休みに入ってすぐ、一花から一通のメッセージが届いた。

「ねえ、蓮くん。
今度、新しい舞台のオーディションがあるんだ。
また一歩、夢に近づけるかもしれない。
でもね、不思議なんだ。
叶うほど、君に会いたくなるの。
叶うほど、君と話せなくなるの。
……私、間違ってるのかな?」

画面を見つめたまま、僕は何も返せなかった。

彼女が“夢”に手を伸ばすたび、僕は“彼女”から遠ざかっていく。

その距離が、"報われない愛"だと、ようやく気づいた。