私達は3人で下駄箱に向かった。


なつも千絵も何も聞いてこなかった。

きっと、聞けなかったんだよね。


なぜか千絵は私と少し離れて後ろを歩いていた。


そして、私はハッと千絵の行動の理由に気付いた。


下駄箱に近付くと、向こうの方に人だかりが見えた。

・・・すごく嫌な予感がした。


また待ち伏せ・・・?


でも、そこにいたのは健ちゃんやゆぅ君達だった。


・・・・・少しホッとした。


そして、私は健ちゃんを呼んだ。



「ど~したんや!?」


健ちゃんが不思議そうに私達のところにやって来た。

私の隣になつと千絵もいたからだと思う。


「あのね、ゆぅ君のことで私のこと気にかけてくれてるのは分かってるし、すごく嬉しいけど・・・。もう、大丈夫だから。私のこと気にしなくていいよ」


私は大丈夫だからねって健ちゃんに言った。


「はぁ~?桃子、そんなこと気にしとんか?俺はお前らの味方やって言いよるやろ!桃子はそんなこと気にせんでえぇんや」

「あの、それとね・・・、桃子じゃなくて水嶋って呼んでくれないかな?男子に桃子って言われるの恥ずかしいし」


健ちゃんは少しあきれた顔でこう言った。


「分かった、今度から水嶋って呼ぶな。優士も俺がお前のこと桃子って呼ぶと怒ってたしな」

「そんなこと言わなくていいよ。ありがとね、健ちゃん」

「じゃ~な、水嶋!!」


健ちゃんはそう言って、手を振りながら帰って行った。


健ちゃんが行った後、なつがさっきのどうゆうことなの?って聞いてきた。


千絵は、不思議そうな顔で私を見てた。


私は二人にここ最近あったことを話し始めた。