「なんで、翔さんやタケルのこと
 知ってたの?」

ふと、疑問に思って聞くと、

「俺の話、聞いてくれるか?」

ゆぅ君がそう言った。

私が頷くと、ゆぅ君が話し始めた。


「翔兄ちゃんのことは、おっちゃんから偶然
 聞いて知った。水嶋に彼氏が出来たって
 ことは、健二から聞いてて知ってたけどな。
 まさか、相手が翔兄ちゃんだとは思わん
 かった・・・」

私と翔さんが付き合ってたこと知ってたの?


「その時は、すげぇショックで、
 なんでよりによって、翔兄ちゃんなんやっ
 て思ったらすげぇ苦しかった。
 そん時な、俺も女を作った。
 それで、抱こうとしたこともあった。
 でも、どうしても抱けんかった・・・」

「そうだったんだ・・・。 
 でも、ほかの人達のことはなんで
 知ってたの?」

私が聞くと、ゆぅ君はしぶしぶ話してくれた。


「実はな・・・。
 健二が小田や大森達から話とか聞いて
 俺に教えてくれてた。
 あとは後輩達や神田も・・・。
 みんなが教えてくれてたんや。
 わざわざ電話やメールでな」

びっくりした・・・。

「水嶋に彼氏が出来たぞとか、やばい奴と
 付き合ってるとか、外見が派手になった
 とか、壊れてるとかな。
 俺に早く帰って来いって・・・」

「みんなが・・・?」

「そうや。
 俺ら、ずっとみんなに助けられてた。
 俺、情けないけど、あいつらがおらん
 かったら、水嶋と今こうして一緒におれて
 ないやろうなって思う」

「ちょっと待って?
 美鈴ちゃんもって言った・・・?」
 
「実は神田も俺らのこと心配して連絡
 くれたりしとった・・・」

「そうだったんだ・・・」


私、やっぱりみんなに助けられてたんだね。