「水嶋、全部食えよ!」

「分かってるよ~」

私は、そんなことを言いながら、今日、
ゆぅ君に何回怒られただろう?って
そんなことを思っていた。


今まで、あまり怒られた記憶って
ないんだけど・・・。

今なら、何やっても許される気がした。


「なんか、手が痛いんだけど・・・」

手をさすりながらそう言った。


「はぁ?手なんかどこも怪我してないだろ?」

「だって、何か痛い!
 ご飯食べられないかも・・・」

私が、そう言うと、ゆぅ君は、分かったよ!
って言って、食べさせてくれることになった。



「なんで、病人って甘えるんだろうな」

ゆぅ君が笑いながら、そんなことを言った。

「もしかして、バレてる?」

「バレバレだしな!」


なんか、甘えてみたかった。

今日のゆぅ君はすごく優しかったから。

っていうか、いつも優しいけど・・・。


「今日だけだからな!!」

ゆぅ君はそう言って、魚をほぐして、
私の口に運んでくれる。

「おいしい!ゆぅ君が食べさせてくれると
 めちゃくちゃおいしいよ!!」

「はいはい」

「さっき、今日だけって言ったよね?って
 ことは、晩御飯もだよね???」
 
そう言って、ゆぅ君の顔を覗き込んだ。


「分かったから。ちゃんと、全部、食えよ?」

「やったぁ~!!」


こんなに一緒にいれるなんて、久しぶり。


ゆぅ君にこんなことまでしてもらえるなんて。


入院するのも悪くないかもなんて
思っちゃったよ。


でも、やっぱり一番は私達、
二人の家だけどね。