ゆぅ君が言うように、何も変わってない。

二人で手を繋いであの場所に向かった。


私達の思い出の場所には、小さな街灯が
あって、その場所は・・・・・
ぼんやりと明るく照らされていた。



「懐かしいね・・・」

本当にあの頃と何も変わってなった。

そして、あの日のようにコンクリの上に座る。


「水嶋、服、ボロボロ!!」

ゆぅ君は私を見て笑う。

「ほんとだ!」

私も可笑しくて笑った。

「寒くねぇの?」

「うん・・・」

時計を見ると、10時前だった。



「夜の学校ってちょっと恐いね・・・」

「まぁな・・・」


周りはすごく静かだった。

私達の声だけが聞こえる。


「ゆぅ君、私達、また一緒にいられるんだね。
 なんか、夢みたい」

「俺も、まだ信じられねぇよ・・・」

「ここでね、私達、始まったでしょ?だから、
 どうしても今日、ここに来たかったの」

私がそう言うと、

「俺は、一足先に来てたけどな・・・」

ゆぅ君はそう言って笑った。


「私、これからは自分の気持ちに素直になる
 からね!」

「おぅ」

「私、ゆぅ君のこと大好きだよ」

「俺も、水嶋のことすげぇ好きだし、
 大事にするから」


そう言って、あの日のように
ギュっと抱きしめてくれた。