私は翔さんの泣いている姿を見たくないのと、もう、これ以上ここにいちゃいけないんだと思って一人、翔さんの家を出た。


玄関を出て、振り返ってみた。


やっぱり、追いかけてきてくれないんだね。


これで、もう終わりだ・・・。



私、翔さんのこと好きだったよ。

本気だったんだから。




私と翔さんはこうして別れた・・・。


すごく、悲しいはずなのに涙が出てこなかった。


心が空っぽになったみたい。

これから、どうしよう?



そんなことが頭に浮かんだ。


私は無意識の中、足を進めた。


私の家は歩きだとここからはかなり遠い。


だけど、ひたすら歩いた。





気が付けば私は、千絵の家の前にいた。


どうやって、ここまで歩いてきたのかさえ分からない・・・。


チャイムを鳴らして千絵を待った。


ピンポーンと小さな音がした。


ガチャっとドアが開くと心配そうに私を見つめる千絵がいた。



「桃子、どうしたの?」


千絵は私の顔を見てびっくりしていた。


千絵の顔を見たとたん、私は気を失ってしまった。